稲妻をつくってみたい


たぶん幼稚園の頃だったと思うんですが、隣の家に遊びにいって、雷の音だけ入ったレコードを聞かせてもらったことがあります。
友達のお父さんの書斎じみた部屋で、真昼にカーテンを締め切り、暗闇の中で聞いた轟音の雷音はとても素敵なものでした。
それ以来、私は雷(稲妻)が大好きになり、よく夕立がやってくると、いっしょに遊んでいた近所の友達とみんなで窓際に張り付き、薄暗い雲間から突如現れる稲妻に見入っていたものです。


耳をすませば』の舞台になっている多摩丘陵周辺に一人でぶらぶら散策に行った時も、凄い夕立に見舞われ、雨が去った後に近くの高台の公園から丘陵の向こう側にばしばし落ちまくる稲妻を随分長いこと眺めていました。


去年まで働いていた職場も多摩丘陵から近いところにあり、たまに雷雲に見舞われると辺り一体が停電して、その日書いていたコードがパーになったりしたことがありました。ほとんどの場合、電気はすぐ復旧するのですが、あるときはいつまでたっても復旧せず、みんなで丘陵側の見晴らしのいい窓際に並んで、落ちる稲妻を花火でも見ているように見ていました。


何年か前に一人で北のほうをぐるット廻る旅行に行った時も、電車での移動中雷雲を通過し、遠くからだんだん近づいてきて、そのまま電車を横切って反対側へ遠くなっていく稲妻を見て、一人で興奮したりしました。


で、そんなに好きならいつまでも眺めていられる稲妻デモをつくったらいいじゃないか、という話です。
いつか作ってみたいな、と思ってます。