人造乙女博覧会 in ヴァニラ画廊

※観た日:忘れた。たしか先月末。


狭い。冷たい。すいつくような肌触り。以上。
だと感想としてつまらないので……


12畳くらいの部屋に10体くらいのドールが立ったり座ったりしていて、それだけでもう狭いのに受付の人はいるわ観覧者はいるわで、まあ狭い。なんていうか、もっとだだっ広くて明るくて他の人を気にしないですむくらいの閑散さがあって、中央にドールが足を広げて3体くらい並んでる横にナビゲータのお姉さんが「自由に触ってみてくださいね♪」的にニコニコ立ってて、「わぁ、これ全員具合がちがうんですね」「はい、こちらは取り外し可能なパーツとなっておりまして、お好みのタイプのものをお選びいただくことができるんです」みたいな、そういうワンダーランド的なものを勝手に想像してしまっていたので、部屋に入った瞬間、「うわ、しまった」と思った。でももう遅い。狭い場所で人目を気にしつつああいうものをじろじろ眺めるというのは実に気恥ずかしいもので、でもしょうがないから、眺めたよ。ほとんどがお触り厳禁でつまらないなぁと思いながら観てたら、受付の人の横にならんで座っている人形を女の観覧者の人が触りまくってて(その人形は触ってもいいやつだった)、それに触発された別の観覧者のおじさんがまた触りまくりはじめて、それに引きずられるように私もおじさんが触り飽きるのを待ってから触ってみた。……当たり前なんだけど、彼女らのカラダは冷房に冷え切ってて冷たく、ありがちな表現だけど、まあ吸い付くような肌触り。どれくらいの重さかなと思って足をすこし持ち上げてみたら、受付のお姉さんが隣のドールの足を曲げ伸ばしして(私以外の2人に対して)「けっこう可動するんですよー」的なことを説明していた。あの表面の質感であんなに曲がるのは凄いなと思ったけど、あれくらい曲がらないといろいろ不都合が多いのかもしれない。


アート系の興味から来たと思われる若いカップルとか、ニート風の暗そうなさえない若者とか、老紳士風のおっさんとか、珍し物好きのおばさんとかが観に来てました。
一人で観るのは正直つらかった。