目覚し時計

子供のときからずっと使ってきた目覚し時計が今朝ついに動かなくなった。ずっとだましだまし使っていたのだが、とうとう秒針がうんともすんともいわなくなってしまった。なんとかならないかな……と思ってバラしてみたのだが、ひとつの歯車の歯が「3箇所」も欠けていた。3箇所?! これでは電池があっても歯車が回らないので秒針が動くはずがない。というか今までどうやってこの欠け具合をだまして動いてたのか不思議でしようがない。今日突然3箇所全部欠けたとは考えにくいし。それに歯がひとつ欠けたって相当からまわりするだろうに……。時々何かの拍子に止まったりはしていたけど、それ以外では狂いもせず、ずっと、ちゃんと動いていたのだ。


何年使ったんだろう……中学に上がったときに親に買ってもらったんだっけ……いつだったかあまり覚えてないなぁ……でももしそうだとすると……え、20年? うそ……


この目覚し時計の秒針のリズムは私の身体に深く刻み込まれていると思う。まだ電池を入れればかちこち音は鳴るし、こないだコイツ用に新しい電池を買ってきたばかりだったから、その電池がなくなるまでかちこち鳴ってもらうことにしよう。