袴田めら『最後の制服』

最後の制服 1 (1)

最後の制服 1 (1)

結構前(一年以上?前)から池袋のとらで表紙を見かけるたびに、買ってみようかな、どうしようかなと迷っていたのだけれど、こないだ志村貴子の『青い花』と比較してレビューされているのをどこかで読んで、これはと思って買ってみた。


ヤバイ面白い。なんか読みながら泣いてた。何泣いてんのオレ。


私は学生のころ友達(男)にホモ小説の主人公にされたり(私自身はノーマルですが)、その友達と一緒にゲイ映画を見に行ったり(エロが主体ではないやつ)、松浦理恵子を読んだり、好きな漫画家がコミケで出してるやおい漫画(エロが主体ではないやつ)を買って読んだりしてるので、別に男x女でない恋愛モノに対して、偏見みたいなものはない。むしろどんな組み合わせだろうが、普通に恋愛モノとして読むんだけど、より一般的な男x女よりは、そうでない組み合わせで構成されてる話のほうが、恋愛の一番おいしいところをうまく表現できているんじゃないかっていう気がする。なんとなく。無知で未知な自分の感情に対して、迷ったり、自分はおかしいんじゃないかとなんどもそれを疑ったりしながら、それでもやっぱり……みたいな感じで自分の気持ちに気づいて再構築して、対象に向かっていくときの感じとか、そういうものを。うまく云えないけど。
男x女っていう一般的とされる組み合わせよりそうでない組み合わせのケースのほうが、未知な部分が多いからかな。恋って何?とか恋愛って何?とかそういうところから始まる初恋もののような初々しさが、より顕著になるからかな。