履歴という名のタイムマシン

たとえばWindowsエクスプローラVista)では、適当に複数のフォルダを渡り歩いた後、「戻る」ボタンでその軌跡をさかのぼることができる。また、戻った後に「進む」ボタンで先ほど最後にたどり着いた場所まで進むことができる。しかし、いくつか戻った後に新しく別のフォルダを開くと、もう「進む」は使えなくなり、履歴の中の未来は上書きされて、古い未来の記憶は消え去ってしまう。
消えなければならない理由はおそらくない。ある時点からの未来が分岐されて残ってくれても良いはずだ。少なくとも私はそう思ったことが何度もある。


Photoshop(ver5.5)では、ヒストリーに過去の作業記録が残る。これも、さかのぼった後、何か作業をすると、その先の履歴が消える。ヒストリーオプションから「ノンリニアヒストリー」をチェックすると、その先の履歴を消さないことができるが、単にある時点の画像が記憶されているだけで、その過去にさかのぼってやり忘れた作業を「挿入」できるわけではない。
やり忘れた作業を後から「挿入」できたら良いのにと考えることは良くある。過去をいじってから、未来へと戻る(進む)ことで、未来を新しく更新できても良いのにと。