GooglePlayのアプリが削除された件について

windbell2014-09-19



アプリ内課金テスト用にアップロードしていたアプリが「コンテンツ ポリシーのなりすましまたは虚偽の振る舞い条項への違反」としてGooglePlayによって削除され、その後復活した時の顛末を記録として残しておく。
誰かの役に立つかもしれない。立てばいいな。
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事の経緯

  1. 2012.12.XX:アプリ内課金v3がリリースされる
  2. 2013.12.10:そろそろ仕様を見ておくかと(遅い)サンプルをドラフト版としてアップロードし動作を確認
  3. その後いろいろあって放置
  4. 2014.09.13:Google様より「アプリ内課金v2のサポートは来年の1月まで! はやいとこv3にあげないとやばいんだからね!」という通知メールあり。やばい。
  5. 2014.09.17:去年アップロードしたサンプルを動かしてみたら、動作しなくなっていた。いろいろ調べたところ、ドラフト版だと動作確認できなくなった模様。アルファ版としてリリース(公開)する必要があるらしい。公開するために、必須項目となるアプリアイコン、説明、スクリーンショットなどの情報を適当な内容や既存のアプリのものでお茶を濁して登録し、公開、動作確認する。無事動いたことだけ確認して就寝。
  6. 2014.09.18:朝起きると、スマホがチカってる。確認すると、Google様からのメール。「てめーんとこのアプリ、なりすましなんじゃね? 速攻BANしといたから。以後気をつけろやカス」とのこと。やばい。

事のヤバさ


削除されたアプリは動作確認のためだけにアップロードしたものであり、それが削除されたからと言って特に大きなダメージはないように思えるかもしれない。しかし、そんなことはないのである。
これのなにがやばいかというと、こういった「アプリの公開停止」「アプリの削除」等の事例が重なると、最終的にGoogle様に「こいつアタマやべーんじゃねーの?」と目をつけられ、監視を強化され、何かの拍子にアカウントごとBANされかねないのである。


私は少し以前(8月頃)に「くまタイマ」というアプリで、Google様に「アプリに性的なコンテンツ、性的なものを暗示するコンテンツが含まれていると判断」され、「コンテンツ レーティング ポリシーへの違反」としてコンテンツレーティングを強制変更されたことがある。


アプリの内容は純然に健全な単なるキッチンタイマーなので性的も糞もない。なので「性的」を匂わせるとしたら埋め込んでいる「広告」くらいしかないのだが…と思って調べてみたら、AdMobがどうもヤバイ系の広告を出しているようだった。AdMobはしばらく前に広告のカテゴリを細かくブロックできるよう仕様が変更され、私はそれを特に気にせず放置していたのだが(AdMobだし健全なのしか出さないだろうと思っていた)、どうもそれがまずかったらしい。ブロック可能な「デリケートなカテゴリ」を確認したところ、あきらかにヤバイのが含まれている。これらヤバイのが表示されたら、性的なコンテンツとして判断されても仕方がない、という状況だった。私はあわててヤバイ系をブロックし、対応した。


上記の経緯があり、今回の「削除」はかなり強めなヤバさを醸し出していた。本来の目的であるアプリ内課金のテスト自体は別のアプリでアップロードし直せば可能だが、今回の件を放置するのは、今後のアカウントの状況に良くないように思われた。
そこで私は「異議申し立て」を試みることにした。

異議申し立てまでの流れ


アプリ削除の原因は、おそらく私が「アプリ公開に必要な必須情報」を適当な内容で埋めたからである。私はアプリの説明として「test」とのみ記載し、アプリのストア用アイコン、プロモーション画像、スクリーンショットには、既存アプリのものをそのまま流用した。よって、Google様が「なりすまし」と判断されるのはもっともである。
しかし、実際のところ、このアプリはなりすましアプリではない。このアプリは単にアプリ内課金v3の動作確認のためにアップロードしたのであって、リリースするつもりは毛頭無かった。「ドラフト版での動作確認が不可」という仕様変更に伴い「公開」せざるを得なくなり、「公開」するために必要な情報を埋める必要があったため、暫定的なコンテンツとして既存のものを流用しただけである。
このような経緯を正しく認識してもらえれば、Google様の理解をいただけそうに感じたので、その線で私は異議申し立てすることにした。


Google様からのアプリ削除の通知メールには以下のような記載が含まれている。
「この決定が誤りだと思われる場合は、こちらの Google Play ヘルプセンターの記事で、アプリの削除に関する詳しい情報をご覧ください。」


この文章にはリンクが張ってあり、そこへ飛ぶと、「アカウントの停止またはアプリの削除に関する Google Play への問い合わせ」というページが表示される。
ここからいくつかの質問に答えていくと、異議申し立てのフォームへのリンクが現れるようになっている。
実際の流れはこんな感じ。

  1. デベロッパーアカウントが停止されましたか?」:いいえ
  2. 「アプリが誤って削除されたと思いますか?」:はい
  3. 「他のデベロッパーのアプリがポリシーに準拠しているかしていないか、その実例をもって、Google Play のあなたのアプリがポリシーに準拠しているかどうかの根拠にすることはできません。Google は、アプリが最初に誤って削除されたと判断した場合、アプリを元の状態に戻します。上記に留意して、アプリの削除に異議を申し立てる場合は、こちらのフォームから異議申し立てを送信してください。」:(ここから異議申し立てのページへ飛ぶことができる)

異議申し立ての内容


以下のように記載した。なお、実際には英訳したものを添えて提出している。

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これはなりすましのアプリではありません。
停止させられたアプリは、アプリ内課金Ver3のサンプルアプリであり、動作確認のためのものです。
私は動作確認のためだけに、暫定的なスクリーンショット、アイコン、アプリ説明を記載し、本アプリをアルファ版として有効にしました。停止の理由はおそらくその暫定的なコンテンツにあると考えます。
このアプリをリリースする予定はありません。動作確認が済み次第、削除する予定でした。
暫定的なスクリーンショット、アイコン、アプリ説明は修正しますので、本アプリの再有効化を望みます。
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結果


翌日の朝、ふたたびスマホがチカっていた。見るとGoogle様からのメール。
「キミの言い分は理解した。アプリは再有効化しといたよ」


めでたし、めでたし。Google様、ありがとう。

おまけ


このアプリはまだ動作確認用にしばらく使いたいので、ちゃんと説明やスクショ、プロモーション画像を用意してやろうと思い、以下のようなものを作った。
またBANされたら……どうしよう。


ストア用アイコン
[スクショ2枚
プロモーション画像